4.不妊原因を調べるためのその他の検査(原因不明不妊・ヒューナーテスト・子宮鏡検査)

原因不明不妊とは ― 基本検査で異常が見つからない場合の考え方

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ここまでの検査の結果、排卵があり、卵巣機能が正常で、卵管が通っていて、精液所見に問題がなく、子宮の形に異常はないけれども、それでも妊娠できない方は原因不明不妊に分類されます。原因不明不妊の方の場合には原因がないのではなく、特定ができないだけで、どこかに「妊娠しにくい」原因があると考えられます。たとえば、排卵した卵子がうまく卵管の中に取り込まれているのか、卵管を伝って子宮に運ばれているのかなどは調べることができません。これらの機能が落ちていて妊娠しない場合には、現在は原因不明不妊に分類されることになります。

性交後試験(ヒューナーテスト)

性交をした数時間後~翌日に子宮の出口から頚管粘液を採取し、頚管粘液中にある精子の状態を調べます。頚管粘液の状態がよければ、性交の数日後まで頚管粘液中に精子が泳いでいるのを観察できます。検査の痛みはありません。

男性が精液検査を行うことを嫌がる場合や、きちんと射精できているのかがわからない場合には、まずこの検査を行い結果を見てみることも一つです。この結果が不良で男性の精液検査で問題がないと、頚管粘液の質が悪い、または抗精子抗体があるなどが考えられます。どちらもステップアップを考える要因になります。

ヒューナーテストは適切な時期以外に行うと結果が不良となります。結果がよくなかった原因が、適切な時期に行われなかったためかどうかが外部から判断がつきにくいことで、最近ではあまり行われない傾向があります。しかし熟練した医師が適切な時期に行うことで、ステップアップの時期を見計らうよい方法となります。当院ではタイミング法の場合には複数周期にわたってヒューナーテストを行い、タイミング法を続けてもよいのかを判断しています。

子宮鏡検査

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受精卵が着床する場である子宮内腔には、子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫をはじめとしたさまざまな病変がみられることがあります。子宮鏡検査を行うことで、子宮内腔の状態を直接確認でき、病変に対して治療が必要なのかどうかを判断することができます。

また近年、反復着床障害や不育症の原因として、慢性子宮内膜炎(子宮内膜に起こる慢性の炎症で着床しにくくなる)が関与するといわれるようになり、子宮鏡検査や、子宮内の細菌叢を調べる特殊な検査を行うことで慢性子宮内膜炎を診断できるようになりました。子宮鏡において「マイクロポリープ」、「発赤」、「浮腫状肥厚」がみられる場合には慢性子宮内膜炎が疑われ、抗生剤による治療が必要になることもあります。

当院では子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫が疑われる場合、反復着床不成功や流産を繰り返す患者様には子宮鏡検査を行っています。

よくある質問

Q 原因不明不妊とはどういう状態ですか?
A
基本的な検査で排卵、卵管、精液、子宮の形などに明らかな異常が見つからないにもかかわらず、妊娠に至らない状態を指します。原因が「ない」のではなく、現在の検査では特定できない要因があると考えられています。
Q 性交後試験(ヒューナーテスト)とはどのような検査ですか?
A
性交後に頚管粘液を採取し、その中で精子がどのように動いているかを調べる検査です。精子が子宮内に入り、動けているかを確認する目的で行われます。
Q ヒューナーテストはどのような場合に行いますか?
A
通常の性交渉で精子が子宮内へ入れているかの確認のほかに、精液検査が難しい場合や射精状況が不明な場合の参考として行うことがあります。
Q ヒューナーテストの結果はどのように判断されますか?
A
検査を排卵期の適切な時期に行うことが重要で、時期がずれると正しい評価ができません。結果を踏まえ、タイミング法を継続するか、治療をステップアップするかを判断します。
Q 子宮鏡検査では何がわかりますか?
A
子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫、慢性子宮内膜炎など着床を妨げる可能性のある病変を直接確認できます。反復して妊娠に至らない場合や流産を繰り返す場合に、原因精査として行われます。

不妊検査一覧

当院の不妊検査について

不妊治療では、「なぜ妊娠しにくいのか」を正しく知ることが、適切な治療への第一歩となります。 梅ヶ丘産婦人科では、排卵や卵巣・卵管の状態、精子の状態、子宮環境などを多角的に評価し、お一人おひとりの状況に応じた検査を段階的に行っています。必要以上の検査を一律に行うのではなく、医学的根拠に基づき、治療方針の判断に本当に必要な検査を選択することを大切にしています。
また、梅ヶ丘産婦人科では、不妊領域で行われる検査のほとんどすべてを当院のみで完結することができます。ほとんどが3分以内に終わる検査であり、当日に検査結果をお伝えできるものもあります。

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  • 1.排卵や卵巣状態を調べる検査

    排卵が起きているか、卵巣の働きに問題がないかを確認する検査です。基礎体温、ホルモン検査、超音波検査、AMH検査などを行います。

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  • 2.卵管が通っているかを調べるための検査

    卵管が正常に通っているか、妊娠の妨げになる異常がないかを調べます。主にクラミジア検査や子宮卵管造影検査を行います。

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  • 3.精液や精巣の状態を調べる検査

    精子の数や運動率、精巣の状態などを確認し、男性側の不妊要因を調べます。必要に応じて専門的な検査も行います。

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  • 4.不妊原因を調べるためのその他の検査

    基本的な検査で原因が特定できない場合に行う検査です。子宮内の状態や精子と頸管粘液の関係などを確認します。

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  • 5.排卵時期を調べるための検査

    妊娠のタイミングを合わせるため、排卵の時期を予測・確認する検査です。超音波検査や尿中LH検査などを用います。

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  • 6.体外受精などの生殖補助医療に関連した検査

    体外受精・顕微授精を行う際に必要な検査です。卵巣刺激法の選択や着床環境の評価などを目的に行います。

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  • 7.ケースによって必要となる検査

    状況に応じて、提携医療機関で追加検査を行う場合があります。腹腔鏡検査などにより、より詳しい評価を行います。

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