一般に採卵した卵のなかでおよそ30%程度がPGTを行うことができる胚盤胞に達することができます。残りの胚は未成熟・未受精・変性などで胚盤胞まで発育しません。
一方、40歳のかたではおよそ3-4個に1個の胚盤胞がPGT-Aで移植可能なAまたはBと判定されます。つまり、40歳のかたでPGT-Aで移植可能な胚と判定されるためには単純計算で約10個の卵子が必要です。自然周期や低刺激では1回の採卵で1個~2,3個しか採卵できないため、移植可能な胚を得るまでにかなり多くの回数の採卵と数カ月の期間が必要となります。
ただ高刺激には卵巣が腫れやすくなるリスクがあります。また、卵巣の中の卵子の残り個数によっては、高刺激を行ってもあまり卵子が取れないかたもいます。
当院では、患者さまの卵巣の機能や排卵の時期や薬剤への反応性などをもとに、最も患者さまに適した卵巣刺激法を行っていきます。着床前遺伝学的検査(PGT-A /PGT-SR)をお考えの方は担当医師まで、また他院にて移植を複数回行われたかたで、今後転院して治療をご検討されているかたもご相談ください。またPGT-SRをご希望されるかたには臨床遺伝専門医が対応いたしますのでご相談ください。