6.体外受精などの生殖補助医療に関連した検査(先進医療を含む)

胞状卵胞数(AFC)

超音波で卵巣にどれくらいの数の胞状卵胞が見えるかを調べる検査です。いくつみえるかは周期ごとに異なります。体外受精/顕微授精を行う際、どのような卵巣刺激法を選択するかを決めるための指標になります。

感染症検査

ご夫婦のどちらかがB型肝炎、C型肝炎、梅毒、AIDSなどに感染していて妊娠すると、生まれてくる子どもが感染することがあります。また、スタッフも血液や精液から感染するリスクもあります。このため人工授精や体外受精/顕微授精を行う場合には感染症の検査を行います。

子宮内膜着床能検査(ERA)

現在、体外受精や顕微授精では受精させ、胚盤胞まで育てた胚を一旦凍結保存し、別の周期に凍結胚を融解して、移植することが一般的です。 現在日本では、体外受精や顕微授精により生まれてくる子の80%以上は凍結胚移植による妊娠です。この凍結胚移植は、ホルモン補充周期に行われることが多いのですが、通常は黄体ホルモン投与を開始した日の5日後に胚移植が行われます。しかし、最近、子宮内膜の遺伝子発現を調べることにより、人によっては黄体ホルモン開始の5日後が移植最適日ではないことがわかってきました。
このERA検査は黄体ホルモン5日後の子宮内膜を採取し検査することにより、その人の最適移植日を調べるというものです。
移植日を変更することにより、妊娠率の向上が期待できます。何個も良好胚を移植しても妊娠しない際に行います。検査の痛みは軽度です。着床の検査であるEMMA・ALICEと同時に検査することができます。先進医療に含まれる検査で、当院で行うことができます。

子宮内膜細菌叢・感染性慢性子宮内膜炎の検査(EMMA・ALICE)

以前は子宮内は無菌状態であると考えられていましたが、実際には子宮の中にも細菌がいることがわかり、またその細菌が着床に関係することがわかってきました。子宮内膜の一部をとってきて、次世代シーケンサーという特別な装置を用いて解析を行います。検査の痛みは軽度です。
子宮内膜のlactobacillusという細菌の割合が少ないと着床しにくくなります。この検査はEMMAと呼ばれ、異常がでた場合には乳酸菌の腟錠を用いて治療を行います。また、子宮内膜に慢性的な細菌感染があると、着床しにくくなります。この検査はALICEと呼ばれ、異常が出た場合には適切な抗生物質による治療を行います。先進医療に含まれる検査で、どちらも当院で行うことができます。

着床前遺伝学的検査(PGT-A、PGT-SR)

体外受精や顕微授精を行なっても妊娠しない原因、流産になる原因の多くは、受精卵のもつ染色体に変化が起きてしまうことによります。受精卵(胚盤胞)の細胞を5個ほど取り出し、染色体の変化を調べる検査が着床前遺伝学的検査です。PGT-Aでは染色体の数の変化を検査し、PGT-SRでは染色体の構造の変化を検査します。 染色体が問題ない胚を移植することにより、移植あたりの妊娠率が向上し、流産率は低下します。ただ、検査を行う際に胚の細胞を一部取ってくる必要があり、それが着床へ影響する可能性が報告されています。
2019年12月から日本産科婦人科学会が「継続妊娠率向上を目的としたPGT-Aの有用性を検討する多施設共同研究」を行うことになり、様々な厳格な条件をクリアした当院を含めた39施設が最初に選ばれて共同研究が始まりました。その後研究は2022年に終了し、現在は研究ではなく医療として提供できるようになりました。

他院にて移植を複数回行われたかたで、今後転院して治療をご検討されているかたには、当院では患者さまの状況をお聞きした上で、必要と考えられる治療法を保険診療・先進医療・自費診療(着床前遺伝学的検査・PGT-A /PGT-SRを含む)からご提案いたします。
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よくある質問

Q 胞状卵胞数(AFC)とはどのような検査ですか?
A
超音波で卵巣内に見える胞状卵胞の数を調べる検査です。AFCは周期ごとに変動しますが、体外受精や顕微授精を行う際に、どの卵巣刺激法を選択するかを判断するための重要な指標となります。
Q 生殖補助医療を行う前に感染症検査はなぜ必要ですか?
A
B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIVなどの感染症がある場合、妊娠や出産への影響がある場合もあり前もって分かることで対応が可能なこともあります。また採卵時における針刺し事故に対する対策となります。
Q 子宮内膜着床能検査(ERA)とはどのような検査ですか?
A
胚と子宮内膜は双方向性にやり取り(クロストークといいます)しながら胚の受け入れ環境を整備していくといわれています。反復着床不全の原因のひとつに、子宮内膜の着床に適した時期に胚が移植されていないことがあるといわれており、ERA検査で適切な移植時期を特定します。
Q EMMA・ALICE検査では何がわかりますか?
A
子宮内膜の一定種の乳酸菌の割合が多いと着床率が高いことが知られています。一方で、慢性子宮内膜炎を起こす菌がいると不妊・反復着床不全・反復流産に関わることが知られています。次世代シークエンサーを用いて子宮内膜にどんな細菌がいるかを網羅的に検査することができます。検査により、子宮内に乳酸菌が不足していないか、子宮内膜炎を起こすような細菌がいないか、いる場合にはどの抗生剤を何日間使えば治療できるかを調べることができます。
Q 着床前遺伝学的検査(PGT-A/PGT-SR)はどのような場合に行いますか?
A
繰り返し移植しても妊娠しない場合や流産を繰り返す場合に検討されます。胚の染色体の数や構造を調べ、問題のない胚を移植することで、妊娠率の向上や流産率の低下が期待されます。

不妊検査一覧

当院の不妊検査について

不妊治療では、「なぜ妊娠しにくいのか」を正しく知ることが、適切な治療への第一歩となります。 梅ヶ丘産婦人科では、排卵や卵巣・卵管の状態、精子の状態、子宮環境などを多角的に評価し、お一人おひとりの状況に応じた検査を段階的に行っています。必要以上の検査を一律に行うのではなく、医学的根拠に基づき、治療方針の判断に本当に必要な検査を選択することを大切にしています。
また、梅ヶ丘産婦人科では、不妊領域で行われる検査のほとんどすべてを当院のみで完結することができます。ほとんどが3分以内に終わる検査であり、当日に検査結果をお伝えできるものもあります。

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  • 1.排卵や卵巣状態を調べる検査

    排卵が起きているか、卵巣の働きに問題がないかを確認する検査です。基礎体温、ホルモン検査、超音波検査、AMH検査などを行います。

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  • 2.卵管が通っているかを調べるための検査

    卵管が正常に通っているか、妊娠の妨げになる異常がないかを調べます。主にクラミジア検査や子宮卵管造影検査を行います。

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  • 3.精液や精巣の状態を調べる検査

    精子の数や運動率、精巣の状態などを確認し、男性側の不妊要因を調べます。必要に応じて専門的な検査も行います。

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  • 4.不妊原因を調べるためのその他の検査

    基本的な検査で原因が特定できない場合に行う検査です。子宮内の状態や精子と頸管粘液の関係などを確認します。

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  • 5.排卵時期を調べるための検査

    妊娠のタイミングを合わせるため、排卵の時期を予測・確認する検査です。超音波検査や尿中LH検査などを用います。

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  • 6.体外受精などの生殖補助医療に関連した検査

    体外受精・顕微授精を行う際に必要な検査です。卵巣刺激法の選択や着床環境の評価などを目的に行います。

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  • 7.ケースによって必要となる検査

    状況に応じて、提携医療機関で追加検査を行う場合があります。腹腔鏡検査などにより、より詳しい評価を行います。

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