疫学(臨床)研究実施についてのお知らせ
梅ヶ丘産婦人科では、遠心沈降を用いずに精子調整を行う新しいデバイスの有用性を検討するために、以下の疫学(臨床)研究を実施しております。概要を記しますのでご理解の程よろしくお願いいたします。
令和2年2月21日
【研究課題名】
遠心沈降を用いずに精子調整を行う新しいデバイスの有用性
【研究期間】
2008年1月1日〜2019年12月31日
【研究の意義・目的】
現在、世界中のほとんどの不妊治療施設では人工授精の精子調整に遠心沈降を用いています。従来当院でも人工授精を行う際に、遠心沈降を用いて精子の調整を行なってきましたが、最近の研究で遠心沈降が精子に悪影響を及ぼすことがわかってきています。数年前に遠心沈降を用いずに精子調整を行うための新しいデバイスが開発され、遠心沈降による影響を与えることなしに精子調整を行うことができるようになりました。当院では2017年よりこのデバイスを用いて人工授精の精子調整を行っています。
今回私たちは、2008年1月から2019年12月の間に当院で行った人工授精において、この新しい精子調整デバイスを用いた精子調整法と、遠心沈降を用いる従来の精子調整法とを、精子回収率・注入精子数・妊娠率などの項目で比較し、この新しい精子調整デバイスの有用性を確認したいと思います。
【研究の方法】
当院にて人工授精を行った患者さんの診療カルテから、年齢・デバイス・精液所見・排卵誘発法・妊娠の有無などの情報を取り出し、完全に匿名化した上で後方視的に様々な因子で層別化し統計解析を行います。
【研究機関名】
梅ヶ丘産婦人科
【個人情報の保護について】
解析する際に個人を特定できないよう処理を行います。また、元となるデータの取り扱いについては梅ヶ丘産婦人科に関連する医療従事者に限り、ほかに公開されることはありません。
【本研究に関する問い合わせ先】
梅ヶ丘産婦人科、院長(辰巳賢一)もしくはスタッフまで電話または直接お申し出ください。電話番号:03-3429-6036
【結果の公表】
研究成果を学会、論文にて報告しますが、その際に患者さんが特定されることはありません。